Hot Spot Plan Report Sapporo

熱点案報告
2001
粘土、テラコッタ、熔岩、ワイヤー、金具、釣り糸、OHPフィルムにフォトコピー、クリアカード、VHSビデオテープ、ビデオデッキ、ビデオプロジェクター、テレビ、ワゴン、塑造用粘土、鍵盤ハーモニカ、MDプレイヤー、スピーカー、エフェクター(VT-1)、コード類
焼成物:14個、6.5×4.5×6.5cm〜16×30×13cm(幅×高さ×奥行)、150〜2570g
ワイヤー:φ 0.5〜3mm、長さ150〜275cm、19本
写真カード:A6サイズ×19枚
映像:VHS、カラー、ステレオ、15分、43分
514×510×255cm(幅×奥行×高さ)
個展「Hot Spot Plan Report」
Temporary Space、札幌

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Hot Spot Plan Kilauea 2000 の札幌での報告展。

 

2000年6月にハワイ島キラウエア火山で実施された「ホットスポットプラン(熱点案)」の札幌での報告展。「ホットスポットプラン」とは、粘土による造形物を活火山から流出する熔岩の熱を利用して焼成しようとする案で、特にホットスポット由来とされる火山で実施される。従って、展示は主に、焼成された造形物、焼成作業の様子を撮影したビデオ映像から成る。

–展示構成について–
「ホットスポットプラン(キラウエア)」の結果として持ち帰られた造形物が、焼成時に使用したワイヤーで吊り下げられている。造形物は、素焼きされたもの(薄だいだい色)と熔岩が付着したもの(黒色・光沢)、未焼成のもの(灰褐色)に大別される。水蒸気爆発により欠けている・ひびが入っている・熔岩に覆われて中が見えないなど、いずれにしても原形をとどめていない。また、熔岩の下に埋没・ワイヤーが熔断するなどして造形物自体がいくつか紛失している。それらについては、残存しているワイヤーの切れ端のみ吊されている。

現地制作した19個の造形物それぞれに対応して、焼成前の記録写真がクリアカードに入れて吊り下げられている。写真カードは、空気の動きによってゆっくりと回転している。

正面の壁面には、造形物焼成中のスロー映像が投影され、約15分の映像が繰り返し流されている。聞こえてくる音響は、ハワイアンミュージックを加工したもので、ビデオ音声から流れている。また、テレビには、作業の様子を記録したビデオ映像が映し出されている。現場の状況や、造形物が流れてくる熔岩に飲み込まれたり、活火山の天然の高熱で焼成されていく様子を観ることができる。

会期初日と終了日前日の2回に渡り、ライブパフォーマンスが行われた。太田ひろ氏による金属楽器の即興演奏と椎名による鍵盤ハーモニカと粘土。

(2001年記述)