Programming the Slime, Grooming the Robots

Programming the Slime, Grooming the Robots
2002
Performance
Group exhibition “Relation ‘Summer, Yuubari, Art Festival'”
Yuubari Creations Center, Yuubari Museum, Yuubari

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Poster of the performance event.

 

Programming the Slime, Grooming the Robots
2002
Clay
42x42x42cm
Sapporo, Japan
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Face of salmon type robot

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Face of bat type and salmon type

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Face of salmon type and monkey type

 

 

Programming the Slime, Grooming the Robots
2002
Live performance
Appearance: Masaki Sato (synthesizer) / Yuuji Noguchi (loudspeaker, coal) / Micchan (cello) / Takehito Shiina (clay modeling)
Group exhibition “Relation ‘Summer, Yuubari, Art Festival'”
Yuubari Creations Center, Yuubari Museum, Yuubari
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At the old gym.

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ロボットの散髪
2002
パフォーマンス
グループ展「RELATION -夏・夕張・芸術祭-」
夕張創作の館(旧青陵小学校)、夕張美術館、夕張

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イベントのチラシ。

 

ロボットの散髪    Programming the Slime, Grooming the Robots
2002
粘土
42×42×42cm
札幌
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鮭型ロボットの面。

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蝙蝠型、鮭型の面。

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鮭型、猿型の面

 

 

ロボットの散髪    Programming the Slime, Grooming the Robots
2002
ライヴ・パフォーマンス
出演:佐藤正樹(シンセサイザー)/野口祐司(拡声器・石炭)/ミッチャン(チェロ)/椎名勇仁(塑造)
グループ展「RELATION -夏・夕張・芸術祭-」
夕張創作の館(旧青陵小学校)、夕張
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旧体育館にて。

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8月11日〜8月25日に夕張で「リレーション・夕張2002」というグループ展が催された。私はワークショップ(と言うほどでもない)とライヴ・パフォーマンスという2つのかたちで参加した。展覧会のメイン会場は「創作の館」というところで、廃校になった木造の古い小学校だ。

 

2、塑造イヴェント「ロボットの散髪」について

8月24日(土)に旧体育館でライヴ・パフォーマンスを行なった。
「粘土造形をライヴで成立させる」というアイディアを実現した。具体的には、「ロボット」の塑像を「散髪」することを通して「塑造」とするプログラムで、粘土的なもののあらわれ、その在りようを示した。

出演:佐藤正樹(シンセサイザー)/野口祐司(拡声器・石炭)/ミッチャン(チェロ)/椎名勇仁(塑造)

ロボットの頭部はあらかじめ自宅で粘土で作っておいた。方形の頭部に普及型・猿型・蝙蝠型・鮭型の4つの面を制作し、慎重に会場まで運搬した。

体育館のステージに台座を作り、ロボットの首像を乗せ、床屋さんの椅子に座ったときのようにビニール地の布を台座に巻き付けた。私自身も、美容室からもらってきた銀色のテルテル坊主みたいな衣装を身に着けた。

ゆうちゃん、みっちゃん、まあちゃんに演奏をお願いした。3人はこの日が初対面でぶっつけ本番だった。全くバラバラな顔合わせであり、場所性もあり、ちょうど学芸会のようになった。
みっちゃんは初見の楽譜を用意してきて、ライヴ中ひたすらずっとチェロの練習に没頭した。
まあちゃんはこの日のために髪を金色に染め上げ、シンセサイザーで徹夜で作った曲を披露した。その曲は「ロボットの散髪」というこの一大行事に、滑稽なまでに見事に調和していた。
ゆうちゃんは、拡声器を通してハウリングを起こした叫び、夕張の石炭にまみれて床を転げ回った。とても中学校教員とは思えない。

石炭を粘土で包んで床に落とし、行為の始まりを告げた。ゆるめの粘土をロボットの頭部に次々に積んでいった。その重みでロボットの顔がみしみしと歪み、潰れていった。やがてバランスをくずして頭部まるごと床に崩落してしまった。まだ髪形をつくっていく前だったのに。泥でぬるぬるになったステージの床から粘土を削ぎ落とし拾い集め、さっきまで首の乗っていた台座の上に積んで新しい頭部を作った。丸い鏡と四角い鏡で顔を作り、そのうえにさらに大きな鏡を突き立てた。その鏡を見ながら自分自身の頭に粘土を撫でつけ積み重ね粘土による髪形をつくりあげた。細長いヘルメットのようなかたちになったと思う。そのまま体育館の外へ出て、小学校のグランドに長く伸びた草の束を摘んだ。そして、舞台の上の変わり果てたロボットの塑像に供えた。ロボットには、化粧を施したり、バケツで水をかけたりもした。

最後に、泥まみれになった会場を観客の皆様全員できれいに掃除して下さった。

(2002年記述)