Giant

巨人
2001
FRP、アクリル塗料
350×80×33cm
グループ展「地上インスタレーション計画」
札幌
協力:北海道埋蔵文化財センター

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北海道内で出土した打製石器の一つをモデルとして、長さ比で約30倍に拡大模刻する。

打製石器を模刻しようとする者は、人間の意図により作られた形態と、石が割れるという自然現象によって偶然作られた形態との間の限りない往復を余儀なくされる。

作品を、肉の焼ける香りの立ち込める裏路地に設置した。
モデルとした石器の実寸大レプリカを併設した。

 

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モデルとなった石器:
有舌尖頭器(タングドポイント)
1万~1万3千年前
奥白滝1遺跡出土
116.5×26.5×11mm 黒曜石
投槍器に使用されたと推定される
協力:北海道埋蔵文化財センター

 

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出土した石器の一つを長さ比で約30倍に拡大模刻する。

そのとき、巨人が立ち現れる。
だがこの巨人は、この巨大化した道具を使いこなすことができないし、
この巨大な武器を駆使して食肉を得ることもない。

元の石器が制作されてから少なくとも1万年が過ぎた。
巨人の身長は50メートルを下らない。

(2001年記述)

 

Giant in Slimez Mansion 2003
Giant at Archaeological Operations Center