Small Hall

小ホール
1999
折り畳み式ワゴン、アルミ皿、サーバー、カオリン、写真、サランラップ、火山岩、ワイヤー、紙、鉛筆、色鉛筆、ペン、印刷物、アルミニウム、金具、展示用ラック
個展「粘土システム*玉石混淆* Clay System *Lava Mix*」
横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー(小ホール)、横浜

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photo: Kouichi Hayakawa

 

この部屋は、複数の要素から空間を構成した。

まず、手前のワゴンの上にある発泡スチロール箱のなかにカオリンという粘土が入っている。
そこからカオリンをアルミ皿によそって、舌でレリーフをつくっていた。

奥中央のラックには、キーホルダーが40個ぐらいぶら下げてある。
茄子、胡瓜などの漬物をアルミニウムで鋳造したものだ。

部屋全体を使うようにして、天井から岩石がワイヤーで吊されている。
そのうちの幾つかは、二つ一組になっていて、ペーパーサンドのように機能している。
挟まれた紙は、色鉛筆やペンでドローイングされている。
チラシで折った紙飛行機が挟まれているものもある。
また、壁に沿っても、岩石は吊されている。
その場合、上の写真にはないが、壁に鉛筆でドローイングされている箇所がある。

岩石は、、樽前山(活火山)で初雪が降るなか拾ってきた火成岩を使っている。

隣接した中ホールでの同時期の展示(別ページ掲載「Clay System *Lava Mix*」)と対応しつつ、そちらとは違った感覚が湧くように空間を作った。

(2000年記述)

 

衝撃    Shock
1999
火山岩(12組15個)、ワイヤー、鉛筆、紙、ペン、印刷物
個展「粘土システム*玉石混淆* Clay System *Lava Mix*」
横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー(小ホール)、横浜smallhall0001
反力が、論理に合っているのはわかる。
しかし、その力を現実に感じるときのだるさとは何だろう。
壁を押し続ける人にとっての動かぬ壁の力。
水平に滑り続けている。

ドローイングされたり折られたりした一連の紙は、粘土造形物の代用だ。
実際には、工場での紙類の精製に大量の粘土が使われている。

(2000年記述)

 

無題(舌による浮彫)    Untitled (Relief by Tongue)
1999
折り畳み式ワゴン、アルミ皿、サーバー、カオリン、写真、サランラップ、舌
個展「粘土システム*玉石混淆* Clay System *Lava Mix*」
横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー(小ホール)、横浜
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浮彫をつくるということを、粘土を味わうための方便とする。
カオリンという粘土鉱物を使った。
苦くも甘くもない粉薬のような食感だ。
(2000年記述)

 

キーホルダー(漬物)    Key Rings (Pickles)
1999
漬物大小8種(なす、きゅうり、たくあん、梅干)、アルミニウム、金具、展示用ラック
個展「粘土システム*玉石混淆* Clay System *Lava Mix*」
横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー(小ホール)、横浜smallhall0013